埼玉県の重要文化財建造物     2018-1-15 現在
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番号・名称 年 代   構造等
20 喜多院
客殿
寛永15年
(1638)
桁行八間、梁間五間、床、違棚及び仏間附属、一重、入母屋造、こけら葺
特徴等
喜多院は、平安時代、淳和天皇の勅により天長7年(830)慈覚大師円仁により創建された勅願寺・無量寿寺の一子院 (北院=仏像院) であったが、慶長4年(1599)に天海僧正が住職となり、その後家康の厚い信任を得て寺観を整えていった。しかし、寛永15年(1638)の川越大火で山門以外の堂宇はすべて消失し、現在の建物はその後に再建されたものである。庫裡、客殿、書院、慈眼堂、鐘楼門及び山門が重要文化財に指定されている。
客殿は、庫裏、書院とあわせ江戸城紅葉山 (皇居) の別殿を移築したものである。桁行8間・梁間5間、入母屋造、柿葺 (こけらぶき) で、12畳半2室、17畳半2室、10畳2室がある。12畳半のうち一室が上段の間で、床と違い棚が設けられ、その襖 (ふすま) と壁面には墨絵の山水が描かれている。また、天井には彩色による81枚の花模様がある。中央の17畳半の一室には仏間が設けられ、仏事を営めるように設営されている。
参考資料:現地の説明板(埼玉県教育委員会/川越市教育委員会)/総覧日本の建築(日本建築学会編/新建築社)/国指定文化財等DB(文化庁)
2007-1-16
喜多院客殿 (撮影:2005-7) 喜多院客殿 (撮影:2005-7)
       
       
       
       
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